今週も不安なドラゴンボール超 #62

ストーリーが面白くないので強さの整理でもしよう。

ビルス

直接見てはいないゴクウブラックを、簡単に破壊できると発言。界王拳10倍に焦っていたはずだ。作り手はビルスを「勝てるかも知れない相手」にしたいのか「絶対に勝てない相手」にしたいのか。

ゴクウブラック

戦う度強くなるらしい。強さより問題なのは不死身のザマスとの連携プレイらしく、悟空は動きを止めるだけならできると発言している。

トランクス(怒)

全力の攻撃でザマスをやや負傷させる。ただしダメージ描写は継続せず、後に回復。

悟空(怒)

一時ザマスコンビを圧倒するという点ではトランクスと同じだが、多分負傷はさせていない。トランクスにしても継続ダメージは与えていないから、見た目には大差はない。もっとも悟空がすぐ戦闘不能に陥ったのに対し、トランクスは戦いを継続できている。トランクスの方がやや優位だと言える。

本編

トランクスがまた悟空達に「現代へ戻れ」と言い出した。本当に何回行ったり来たりするつもりだ?いくらなんでも酷すぎるから阻止されるのを期待したが、すんなり逃走に成功してしまう。いよいよグダグダだな。これが面白いのか?「ちょっと難があるけど」ってレベルじゃねえよ。これが一番でかい難だ。ボスとの戦いは2回だと相場は決まっている。戦って負けてー戦って負けてー戦ってーか。
先週スルーした全ての神々を殺した発言は、今週も触れられたから、本当に界王神ないし破壊神、全王も殺したと解釈して良いのだろうか。全王は恐ろしいんじゃなかったのか?いまいち曖昧だよな設定も展開も。だからつまらんのだ。重要な事だろ?「全王様もか?」って聞けよ悟空は。聞かないんだもんな。世界観広げてるのに深めようとしていない。ただ広いだけだ。
怒りでも勝てないという事で何をするのかと思えば、今更魔封波を持ち出してきた。倒せないから封印するんだというのは一端の理屈ではあるが、今まで使わなかったのは何故だ?別に不死身の相手にしか使えないわけじゃないぞ?ピッコロだって不死身じゃねえかんな。使わなくなったのは封印というのがドラゴンボールのバトルにそぐわないからで、ストーリー上の理由としてはマジュニアが見せたように、もはや突破が可能な技になってしまったからだ。知らないザマスには効果があるのだとすれば、だったらセルやブウにも使えよという話になる。懐古に向けたアピールなのか知らないが、兎人参化やアックマンを出すようなものだ。餃子の超能力が効かなくなるように、魔封波という過去の遺産もまた効かなくなるのが自然だ。
「ザマスは不死身だから仕方なくだ、ブウにも使えというのは難癖だ。悟空はそんな手段は滅多な事では使わないんだ」と主張する熱心な超のファンを見たが、ブウを倒すのに「フュージョンを使うんだ」と言った時点で「悟空は倒し方にこだわる」という意見は成立しない。フュージョンは結果的に悟天とトランクスら次世代の戦士に託されたが、フュージョンを提案した段階で悟空は悟天達の事など念頭になかった。「悟空自身は戦い方にこだわるが、悟空は既に死人であり、生きた戦士による解決を願った。だから自分のポリシーには反するフュージョンを提案した」という理屈も成り立たない。自分「が」ベジータか悟飯と合体するつもりだった。魔封波はポリシーに反するが、フュージョンはOKというのは、受け入れるのが難しい。チビブウ戦などでの描写から、その後またサイヤニズムに目覚めたと解釈する事も可能だろうが、魔封波を使わなかった理由としては納得しがたい。
何しろ魔封波を知るのは悟空だけではない。というか悟空は知らない。ピッコロが悟空のサイヤニズムを尊重して何も手を打たなかった?そこまでの友情があるか?神と合体して以降は、時に悟空より人間味を見せる事もあったピッコロが、悟空を尊重してとるべき手段をとらなかったのか?天津飯はセル2を封印すれば良かったんじゃないのか?どうせ死を覚悟するなら、気攻砲による時間稼ぎより魔封波の方が確実だ。それをしないのは通じないからである。眼中にもなかっただろう。
悟空達は3年後に人造人間が出現すると知った時、今のうちにDr.ゲロをどうにかするか、人造人間を破壊しておこうとは考えなかった。正々堂々と戦い勝とうと考えた。この時の考え方なら、確かに魔封波は避けたかも知れない。だがブウとの戦いではどうだったか。悟空はフュージョンを提案し、ポタラを使い、ピッコロは時の部屋に閉じ込めようとして、ベジータは自爆した。いずれも手段を選んでいない。一歩譲って「セルに使え」は難癖だとしても、「ブウに使え」は難癖だとは思わない。ついでに言えば魔封波が有効な手段だとしても、ピッコロの細胞を持ったセルには通じないとも考えられる。
ともかく魔封波という技・設定はマジュニアが返した時点で終わっているのである。過去の設定を活かしたというより、既に腐っているものを無理矢理持ち上げているように感じる。今更掘り起こすべきものなのか。万国ビックリショーやよいこ眠眠拳を持ち出して面白くなるかね?

そして使ったら死ぬ設定は速やかにスルー。シェンやマジュニアが死ななかった理由も含め、今改めて説明すれば良かったんじゃないか?神は次元に干渉できるみたいな変な設定を追加するんだから、過去の設定についての新たな解釈を出しても良いだろう。
亀仙人天津飯とシェン、マジュニアとの違いはナメック星人かどうかと、戦闘力の高さだ。戦闘力が高いと死ななくなるというのなら、もっと高くなれば魔封波自体効かなくなると考えても良さそうなものだが、ザマスには効くんですねー。封印といえば、ビルスは剣に神を閉じ込める術を持ってたっけなー。そっちの要素回収した方が良かったんでないかい?魔封波よりよほど説得力がある。

ベジータ精神と時の部屋に入って修行し、動きを止める役目になるという。精神と時の部屋が完全にただのレベルアップ用の装置になっている。出られなくなる設定も放棄。過去の設定を一方では破棄し、一方ではほじくり返す。しかしこれがツイッターでは大好評である。「ここで魔封波とか燃える」とか「過去の設定の使い方がうまい」だとか。そうかー……。ま、僕ドラゴンボール超に一族を殺されてますからね。何が何でも叩くよ。

少年バトル漫画(アニメ)の王道から考えると、封印する技は通常成功しない。結局肉体と肉体がぶつかり合うバトルで倒すのがセオリーだが、今の流れでまた負けるというのもグダグダだし、普通に封印してしまうのだろうか。封印という倒し方は締まらない。ピッコロやブウが現れた経緯を考えればナンセンスでさえある。

そもそもゴクウブラックというのはただのボディチェンジであり、悟空が勝てないのはおかしいのだ。悟空の体をザマスの方が使いこなしているというのは情けないんじゃないか。