零 〜月蝕の仮面〜 5日目

+1時間

病院というだけあって診察室、手術室といったイヤな場所が多い。病院というのは怖い場所だ。廃墟の病院とかじゃなく、絶賛営業中の病院でさえ怖い。小児科や歯科医院が「怖くないよ」とアピールするためにかわいい飾り付けをしていると余計怖い。歯科は結局最終的にドリルだし。ドリルというゴールをお人形さんで隠しても、ドリルはドリルだ。

一本道で、迷うことはあまりない。行動範囲が広くなく、扉もほとんど閉まっている。迷う時間がなくなるとクリア時間も早くなりそうだ。その点不安がある。自分が買うソフトとしては高額な部類だ。10時間足らずでクリアしない事を祈る。今まで1周目は15時間以上かかっていたように思う。それだけ迷ったという事だ。時間がかかればいいというものではなく、前作はとにかく「屋敷中からアイテムを見つけろ」といった、言ってしまえば雑なお使いイベントが多かった記憶がある。それはそれで問題があるし、短すぎても不満が残る。難しいところだ。

刑事モードは難易度が簡単に設定されているのか、霊との戦闘はいずれもそれほど苦戦しなかった。とにかく攻撃を連射していると早く倒せる。攻撃できる回数には限りがあるといっても、移動時間中に回復していくから、カメラに比べれば無限に等しい。医者の助手はこちらと同じで懐中電灯らしきものを持っていたが、どういう攻撃をしてくるのかよくわからないまま倒してしまう。ただの目くらましか?

病院内のイヤな感じは絶えず感じていたが、意地の悪い嫌がらせはほぼなかった。ロッカーが急に揺れたり棚から何かが落ちたりする程度。恐怖も抑えられているのか、これから酷くなっていくのか。助手が初登場時、いきなりアップになったのには驚いた。それは純粋な驚きであって恐怖とは違う。マリオでも突然ピーチ姫が出てきたらびっくりする。

エレベーターに乗る灰原と接近する。灰原もクッキリしている。生きているとするなら、現在進行形で生きている人間がシリーズ最多ではなかろうか。敵の陣営で生きているというのが、まず今までにない。主人公達を含め、クッキリ人間達の行く末が気になる。

クイズコーナーがあった。今回は数字を当てるようなクイズが多く、パズルは今のところない。パズルが苦手な身としては有り難い。ホラーゲームで延々とパズルに悩んでいると、何をやっているのかよくわからなくなる。今回のクイズは簡単なナンバープレースで、特に悩むこともなかった。ヒントである望月の意味がわからず、辞書で調べて十五夜だとわかって解けたようなものではある。

1時間程度で章が終わり、水無月の番になった。3人で3章ずつ、全9章くらいか?不思議とどの章も1時間程度で終わる。ペースが変わらなければ9時間で終わることになるが、前作のようなお使いイベントが増えれば10時間以上になりそうだ。

時折電話がかかってくることがある。施設に備え付けの電話であり、主人公を呼んでいるわけではない。もちろん主人公がいるからこそ霊は電話をかけてくるのではあるが、前作の自宅の電話と比べると関連が薄い。公衆電話が鳴るようなものだ。

電話に出ると、リモコンのスピーカーから声が聞こえてくる。音質が悪いから何を言っているのかよく聞き取れなかったが、スピーカーを耳に当てると聞き取れた。そしてリモコンが受話器代わりになっていることに気付く。そういう狙いだったのか。なるほどやりよるわ。言われてみれば受話器に似た形だった。リモコンを受話器に見立てたゲームは他にもあるかも知れないが、ないならアイデア賞モンですよ。任天堂テクモに何かあげるべきだと思う。