女へのセクハラは改変されて、男への暴力はそのまま。

久々に旧知の女と再会した男が、その女が本物かどうかを確かめるために乳房を指でつついた。女は怒って男を殴り飛ばし、男はこの行動と腕力は本物に違いないと確信した。この話がアニメでは乳房をつつくのではなく、「目の輝きが違うはずだ」と言って顔を近づけて凝視するというシーンに書き換えられた。しかし女が男を殴り飛ばすシーンは変わっていなかった。「男が女の乳房を指でつつく」は許されぬとしてカットされながら、「女が男を殴り飛ばす」はOKなのである。コンプラ、ポリコレとうるさい世の中だが、中身はお粗末なものだ。

ツイッターで検索すると、  が無茶な理屈で擁護していた。無茶だから何を言っているのかさっぱりわからない。「暴力は問題だけどパーソナルスペースを侵害して凝視するのが失礼」。全く意味がわからない。それで殴るか?たとえ話の「痴漢された女がスタンガンで反撃した時にも~」とか意味がわからん。関係ない。たとえになってない。差別主義者は、一方の行為を非難しながら一方の行為は「仕方ない」で済ませる。相手が男だろうが女だろうが間違っていれば非難するのが当然だ。最初からどっちを責めどっちを守るかという考えに固執しているから、無茶な理屈を持ち出せるのだ。

当たり前の事を教えよう。男が女をとか女が男をとかではなく、人が人にセクハラしてはいけないし、殴ってもいけない。勉強になったね。