FINAL FANTASY X-2 19日目

+1時間20分

飽きてきた

12時間で終盤かと言っていた事が懐かしい。最終ダンジョンに辿り着いてから一体何日が経過しただろう。ゲームを始めてからも既に19日。いい加減飽きてきた。つまらないゲームではないと思うが、新鮮な刺激を与えてくれるかといえば、そうでもない。
多分やりこみ要素は色々あるのだろうが、既にやり込みに突入しているかのような単純作業が何時間も続いている。DQ9に比べれば早く終わるだろう。それでもほとんどやり込むことなくやめそうだ。強くてニューゲームがあるのなら、少しは進めるかも知れない。

面倒くせーな

鍵盤入力は音が鳴る床を踏んでおけば簡単に解けたが、今度はさらに面倒臭そうな仕掛けが待っていた。音が鳴る浮島を正しい順番で踏まなければならない。しかも動く足場を使ってである。カメラの位置も目まぐるしく変わるから、どこがどこやらよくわからない。当然攻略サイトを参照する。こんなものに付き合ってられるか。なんかどうもこう、謎解きが楽しくない。解こうと思ったらメモは必須だろう。メモが必要な時点で謎解きというより作業になる。

ラスト

ようやくヴェグナガンと対面。自分を犠牲にしてシューインを倒そうとするヌージにユウナは反発し、「機械だから倒せるはず!」と提案。よくわからん展開だな。そもそもヴェグナガンを壊すつもりで来たんじゃないのか。勝手に壊せないような流れにしておいて「腕力で壊せるはずだよ!」と言われても、「最初からそのつもりだし…」としか思えない。「お前はヴェグナガンを究極の破壊兵器か何かだと思っているようだが……普通に壊せる」。な、何だとォー!?
3組で分担してヴェグナガンの各パーツを破壊することになった。分担つってもどうせ戦うのは主人公達である。主人公達の担当が尻尾という時点でもう、それだけで終わるはずがないのは明らかだ。盗賊とガンナーがひたすら攻撃し、白はプロテスの後に回復。という戦法で尻尾を撃破。ラストフロアに行く前に「もう引き返せない」と言われていたが、全滅してしまった場合にこのデモシーンをもう一度見るのは拷問だ。一応戻ってみると、普通に前のフロアに戻ることができた。これは気が効いている。
案の定ルブラン一味ではヴェグナガンの足には歯が立たず、主人公達が戦うことになった。こちらも先程と全く同じ戦法で戦闘。数ターンで勝負が終わってしまった。いくらなんでも味気なさ過ぎる。ダハーカの強さからとんでもないものを想像していただけに、少々拍子抜けだ。

如何に楽勝だろうと一旦セーブするために戻る。これギャルの鉄則。今度は本体。時折どこからか男が応援したりアドバイスしてきたりするが、誰なんだかさっぱりわからない。多分ジェクトか何かその辺なのだろうとは思うが、前作を知らないと意味不明だろう。ユウナ達が反応しないから尚更わからない。
本体には複数のパーツがあり、声は「本体を狙え!」「雑魚は構うな!」といったアドバイスをしてくるのだが、あまり当てにならない。この手のボスはパーツを放置しておくとろくなことにならない、というのが常識だ。パーツのHPが多い場合は無視すべきだが、3,4000くらいなら破壊しておくべきである。
基本的な戦術はこれまで変わらない。ただパーツが生きている時はガンナーはマルチバーストで全体攻撃した。属性王のおかげなのか、パーツはほぼ一発で破壊できる。こまめにパーツを破壊したから全く苦戦せずに勝った。パーツを放置しているともっと鬱陶しいことになっていただろう。
本体は当然のように第2形態となった。強力な全体攻撃をしてくるようになったが、それでも基本戦術は変わらない。戦術というようなものでもない。ひたすら通常攻撃を連打するだけで、ジョブチェンジもしないし、魔法も回復とプロテスしか使っていない。こんな戦いで勝ってしまうと、さすがにもう少し緊張感をくれと言いたくなる。

シューイン

さすがにもう終わりかと思ったら、まだ終わっていなかった。今度はシューインとの戦いとなった。ヴェグナガンと合体するでもなく、ただの生身だった。ヴェグナガンの後としては迫力が足りない。いきなりリミット技っぽい連続攻撃を使われて一人が即死した。脅威なのはその技だけで、それ以外は大したことはなかった。使う技がどれも主人公っぽい。イベント戦のようなものだと思ったが、それにしてはタフすぎる。ヴェグナガンよりは確実に弱いのだから、もう少しHPが低くても良かったんじゃないか。

エンディング

最終ボス群は想像以上に弱かった。ただダメージの9割は属性王の装備者が与えたものだ。これほどのバランスブレーカーだとは思わなかった。属性王を外して攻撃してみないと本当に属性王の効果だったのかどうかはわからないが、そう思っておきたい。属性王はあの面白くないミニゲームを二度も解かなければ手に入らない。普通のやり方をしていてはまず気付かないレアアイテムだから、効果も強力だったのだろう。
順当にヴェグナガン、シューインと戦うという、何の予想外もない展開であったことも驚いた。捻れば良いというものでもないが、そのまま過ぎやしないか。後日談というのはそんなものなのか。シューインは散々暴れておきながら、現れたレンの霊に勝手に説得されて消えていった。「かつて愛した者の声で正気を取り戻す」というのはよくある展開だ。頑張ったのは生きた人間である主人公達だというのに。レンはやけにハスキーな声だった。まさか声優までしているとは思わなかった。それにしてもどうせレンの霊が出てくるんだったら、もっと前に出て来てくれんかね。イタコ呼んでりゃすぐ終わってたんじゃねえのこの話。

強くてニューゲーム

ちょっとやってみたが、強くてニューゲームではなかった。レベルが初期化されている。アイテムとジョブ、アビリティは継承されているから格段に楽ではあるのだろうが、ストーリーが進むにつれごり押しはできなくなってくるだろう。最終ボスを遙かに凌ぐボスも大量にいるだろうに、何故レベルが継承できないのか。がっかりした。レベルも継承すると序盤の戦闘が退屈になるから、良い面があることも確かだが。
攻略サイトを解禁して色々見てみたが、驚く程興味が湧かない。アイテムをコンプリートしようという気にもなれないし、ドレスフィアを集めようという気にもなれない。隠しボスと戦いたいとも思わない。興味がなければどうしようもない。

何故やる気がしないのか

それなりに歳は食っているが、所詮経験の伴わないただの加齢である。ある事柄について、自分が何故そう思うかの分析ができない。FF7と8がある程度やりこめて、何故FFX−2に興味が持てないのかが自分ではわからない。
しかしそれで終わるのもなんだから、一応推測してみたい。とりあえず、ストーリーに惹かれるものはなかった。3人女の甘っちょろいストーリー展開に、ユウナ、リュック、パインを「ユリパ」と言うようなセンスにはついていけなかった。マルチストーリーということもあって、メインストーリーが浅いのも問題だ。本当に、ただ「危ない破壊兵器の存在を知って、見つけて、破壊する」というものでしかないから、何のカタルシスもない。この浅いストーリーという意味では、アークザラッドジェネレーションにも近いものを感じる。あれも「世界を救うために焦った危ない科学者が何かやらかした」というものでしかなかったと記憶している。
バトルシステムはATBとはいっても今までとは中身が異なっている。それぞれの行動の準備時間が長く、どうしても通常攻撃に頼らざるを得なくなる。通常攻撃のダメージは低く、敵を倒すには何度も攻撃する必要がある。戦闘の手数が異常に増える一方、戦略的には「2人がひたすら通常攻撃で、あとの1人が回復」といった単純なパターンが多くなった。覚える特殊能力の数が少ないため、尚更戦闘が同じ事の繰り返しになる。アビリティの修得は遅く、複数のジョブを鍛えるには途方もない時間がかかる。またジョブを鍛えたところで、他のジョブには活かされない。覚えた魔法を他のジョブでも使えるようになるアクセサリなどもあったようだが、このプレイではほとんど手に入ることはなかった。
戦闘中にジョブチェンジするというのも、MPが切れた時などの緊急時以外は一切やらなかった。リザルトプレートの「ある点を通過すると能力がアップする」というのも面倒で全く活用しなかった。特に「パワーアップのためにジョブチェンジする」という手続きが不毛に思えた。良いシステムかどうかは自分では判断できないが、少なくともドレスフィア関連のシステムを楽しんでいたとは言い難い。ただ、最終ボスは呆気なかったものの、バハムート辺りからドグマグラグ辺りまでのボス戦はそこそこ白熱して楽しめた。

減点方式で考えても決定打に欠ける。ダメだと断言する程のものはない。むしろ加点方式で考えた場合に、これといった要素がなかったからやり込む気にはなれないのだろう。つまり一言で言うなら、この作品は超凡作ということだ。辞書によると凡作は「平凡なつまらない作品」だそうだ。なんかニュアンスが違う。佳作と駄作の間くらいだ。