ルームメイト 〜井上涼子〜 38日目(終)

ゲーム上は3月14日。今日で井上が来てから一ヶ月になる。プレイ開始当初は、終わるとすれば2月28日か、一ヶ月目の3月13日頃か、3月末だと思っていた。しかし今日も普通に井上は学校に行った。とするとやはり終わるのは3月末か…と一度はがっかりしたのだが、20時に異変が発生。アメリカにいる井上の母親が倒れたらしく、父親から看病に来てくれと頼まれたという。

家族の反対を押し切ってまで一人日本に残った井上は悩み、翌日には主人公に行くべきかどうかを聞いてきた。選択肢は「行かないでくれ」と「行くべきだ」。まさかこんなところで選択肢が出てくるとは思わなかった。ここの返答次第でエンディングが分岐するのだろうか。このゲームは一つのメモリーカードに付き一つのセーブしか作れない。念のため別のメモリーカードにセーブデータを移しておいた。まあ事情が事情だから、行かないでくれ!と言っても行くと思うんだが。「行くべきだ」と言うと、井上は行くことを決心した様子。

一週間後の21日に、井上はお世話になった主人公への感謝の気持ちを込め、作曲した歌をギターの弾き語りで披露。その後空港で別れた。別れる際、最後の最後で告白代わりの接吻をぶちかましてきた。主人公のどこに惚れる要素があったのかよくわからんが、やっぱりギャルゲーだから一応主人公に惚れておかないとダメなんだろうか。

その後井上の手紙から届いた。手紙の最後には「私の部屋の机の中にプレゼントがあります」と書かれていた。手紙を読み終えるとリビングが表示され、ゲームの進行が止まってしまった。適当にボタンを押してみると、方向キーで家の中を移動できることがわかった。これまでは家全体が表示され、好きな場所に一回で行くことができたが、今回は何故か3Dダンジョン風。いきなりそんなことをされても戸惑う。説明がなさ過ぎる。

最初は全く意味がわからなかったが、井上の部屋にプレゼントを取りに行けば良いことに気づき、部屋に行って適当に調べてみると、井上がアップで接吻してる写真が入っていた。これがプレゼントなのか?自分で作曲した歌を弾き語りしたり、キス顔写真をプレゼントしたりと随分自己顕示欲の強い人だな。写真が表示された後、スタッフロールが始まった。

これで40日近い同棲生活がようやく終わった。イベントが起こる時間帯がほぼ固定されているとはいえ、本当に面倒くさいゲームだった。そのイベントも大半はたわいもない会話で、ストーリーらしきストーリーはほとんどない。といって同棲している感覚が味わえるわけでもなく、時間も手間もかかる割に報われないゲームだった。