マスコミ用語【も】

【も】とは見出しで使われる煽りテクニックである。マスコミが扱いを小さくしたい前向きな事実を【も】の前に、些細ながらも強調したい、煽りたい事実を【も】の後に配置する。すると一見状況が良くなっている事でも、危機的状況が続いているように思わせる事ができる。

協会がこんな見出しの煽り記事を出していた。

「増加ペースやや鈍化【も】 過去にない規模の拡大」

本当の意味でのニュースは増加ペースが鈍化した事であり、過去にない規模の拡大など今更あえて触れる必要のない事である。少なくとも最新のニュースではない。比率でみると1月2週目の9.9倍がピークで、それ以後3.6倍、2.5倍、1.7倍、1.3倍(予測)と下がり続けている。絶対値では2週間前が18万人増、先週が20万人増、今週は15万人増(予測)であり、ピークを迎えつつあるのは明らかである。つまり今言うべき事は光が見えて来たという事だ。決して「最悪の状況が続いている」などと煽る事ではない。

こういった煽り記事の見出しを正常なものにするためには、文章を逆にすると良い。上記の見出しの場合は「過去にない規模の拡大【も】 増加ペースやや鈍化」にすれば、いくらかマシになるだろう。今後陽性者数が減ると、「感染者数減少【も】重症者数増加」などと煽る事は100%間違いない。陽性者数から遅れて増えるのは2年間繰り返されている事で、わかりきったあまりにも当然のことだ。【も】じゃねえんだよ。

【も】事例

  • 「米 新型コロナの死者90万人超に 感染者減少【も】入院など高い水準」