SARS2発生から173週目

陽性者数

  • 増加5週目
  • 来週から5類
  • 過去67番目(+1)の多さ
  • 先週比…全国100%、東京105%
  • 一日の増加比(祝日除く)…全国123~215%、東京125~240%
  • 最も陽性者数が多かったのは火曜で、全国が394番目(-38)、東京が382番目(-37)の多さ。
  • 増加に転じてから154%、冬のピークの6.2%。

祝日の影響で木曜から土曜は先週比で半分近くとなり、一方日曜は全国、東京共に先週比で2倍以上となった。祝日中も祝日明けも検査数や報告数は本来とは大きく異なるため、当然減少しているわけでもなければ、2倍以上のペースで増加しているわけでもない。3日間祝日がありながら先週比でほぼ変わらなかった事を考えると、これまでの10~15%の増加ではなく、50%程度増加している可能性がある。今後も数週間は拡大傾向が続くだろう。

拡大期ごとに単純な死亡率を計算したところ、21年冬~22年冬までは0.15%前後だったのに対し、今年1月から5月までの死亡率は0.45%だった。強毒化したという話は聞かない。死亡率がこれまで通りだとするなら、無症状者などの検査と陽性報告が激減していたという事が考えられる。死亡率を0.15%にするには3倍の陽性者が必要となる。今年はピークの4%まで減っていたように見えて、実際には10~15%くらいだった可能性がある。どこぞの専門家の「実際には数倍」などというわけのわからぬ煽りに憤っていたが、意外とその通りなのかも知れない。ただしもう無症状者という存在にコストなどかけていられない。症状が出て受診する人の数こそが重要である。「人を見たら感染者と思え」という異常な社会に終止符を打たねばならない。

重症、死亡

  • 重症者数…平均68(+16)
  • 死亡者数…112人(-54)

分類変更後の報道姿勢

分類変更に伴い、全数把握は8日をもって終了した。今後は金曜日に定点の数値が発表される事になる。インフルエンザの毎週の報告数など報道される事はないが、新型コロナウイルスが恐怖のウイルスという設定が続く限り、マスコミは金曜日に逐一報道するだろう。機械的に数字を発表するだけならまだしも、どれだけ増加したか、何週連続で増加したか、統計的に国民の何人が感染していると推測されるか、更には専門家の煽りコメントを付け足すようでは、コロナ禍は永久に終わらない。

放送協会は5類になるまで、東京の陽性者数をニュース速報で流し続けた。何故全国でなく東京だけなのか、何故常に速報扱いだったのか、全く理解しかねる。まさか定点の数値すら速報で流す気なのか。いい加減にして欲しい。陽性者の詳細報告対象が限定された時、協会は東京と大阪の陽性者数だけを個別の記事で流し続けたが、気が付けば大阪の報道はやめていた。もう、何から何まで意味がわからない。何がしたかったのか?

今後マスコミが専門家や他人事のように総括し始めたら、一応は終わりが見えたと言える。「ウイルスが消えたわけではない」「安全になったわけではない」と言いながら過去を振り返るのは矛盾に満ちているが、現在進行形の災いとして煽り続けるよりはマシだ。ゲロかクソかの違いではある。

専門家に言われるまでもなく、新型コロナウイルスと名付けられたウイルスが消える事はなく、終息もない。あっさり終息したSARS1と違い、うまく変異して定着に成功したという事だろう。

感染対策という呪い

この3年強制されてきた感染対策は、今後も呪いとして残り続ける。どの程度残るか読めない。コロナを名目に様々な事が中止されてきた。ジェットタオルの禁止については、「感染対策」を「節電」名目に切り替えた施設もあれば、「諸事情により」と説明すら放棄した施設もあった。今後色々な場面で本性が現れて来るのだろう。「感染拡大防止のため」トイレの貸し出しを禁止していたコンビニがある。口コミによれば、そのコンビニはコロナ前から「故障中」として一切貸す気がなかったようである。今後感染拡大を理由に何かを中止、禁止している施設などがあった場合、手段と目的が逆転していると考えて良いだろう。感染対策が手段で、禁止が目的なのだ。

呪いとして懸念されるのは、「第9波、第10波といったカウント」「スタッフ、観客などにマスクを強制し、出演者はノーマスクという差別」などが考えられる。マスコミや政府は3年以上もの間、陽性者数や重症者数を累計で発表するという愚行を続けて来たが、今後は統計方法が変わる事もあり、さすがにやめるだろう。夏と冬には必ず来る波の回数を数え続けるのも愚行である。だがこの3年煽り続けて来た者達が果たしてやめるかどうか。

一番根深いのは、コロナは恐ろしい感染症だと刷り込まれ、その価値観を変えられない人々である。その典型的な症状がマスク着用だ。未だにTPOという概念もなく、屋外ですら着用し、一人の車の中でも着用している者が非常に多い。別の理由でマスクを外さないのも問題だが、真剣にコロナを恐れマスクを外さないのも問題だ。3年前の世界を生きている者達が多いと、正常化を阻む壁となる。本当に疑問だ。いつまでマスクをし続けるのか?「昔から付けていた」と言い張る者はずっと付けていれば良い。聞いてない。大多数の意味なく付けている者達に問いたい。「意味があって付けている」と答える者にも聞いてない。

この3年もの間、感染対策の名の下にあらゆるものを潰されてきた。陽性者数が増える度、緊急事態だの蔓延防止だのによってイベントが中止になり、怖がる人達が引っ込む事で、自分と社会との接点が断たれてきた。個人的な付き合いを全く持たない自分にとっては、地域のコミュニティなどが潰されただけでも一ヶ月二カ月くらいは平気で人と会話しなくなる。社会が正常に動いてさえ気が狂いそうになるくらい孤独だというのに、感染対策禍の間はもっと深い孤独に陥っていた。緊急事態宣言などの間は、目が合う人間を殺したくなるくらい精神的に荒んでいた。去年の夏ぐらいから、ようやく陽性者数如きで社会が停滞する事もなくなった。だがまだ正常な社会には程遠い。データが毎日出なくなる以上、必然的にコロナ報道は減る。一刻も早くまともな社会に戻ってもらいたい。

マスコミは無論の事、尾身、舘田、脇田、西浦、釜萢、平田といった専門家どもは、最後の最後まで国民を労う事もせず、煽り続けてばかりだった。この先入念に正当化と責任回避をしつつ、報道からはフェードアウトしていくのだろうが、恨みを忘れる事はない。