ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてS 9日目

+1時間(6時間50分)
サマディー王国をクリアする。2Dモードでは見ないローディング画面が表示される。王子の肩代わりで競馬に出場するというタイミングだから、競馬のミニゲームは3Dモード限定なのだろうと察しがついた。ドラクエにこの手のミニゲームは珍しいし、求めていない。ファイナルファンタジーの方に任せておけばいい。2位で終わりやり直しかと思えば、2位でもストーリーが進んだ。
王子を助けるために砂漠の魔物を討伐する。ここで初めてボス戦のBGMが流れた。AI丸投げで勝った。初めてのボスの割にはダンジョン攻略がない。満を持してという感じではない。そして気になるのはボスのデザインである。ただの怪物であり、ドラゴンクエストらしい愛らしさがない。6くらいからそういうデザインが増えた。
王国のイベントが終わると、旅芸人のシルビアが仲間になる。シルビアは女の名前だと思っていた。実際女の名前のようだ。5人目も随分あっさりと仲間になるものだ。ドラクエは元々こんな感じだったのだろうか。唐突で脈絡がない。大昔のRPGをプレイしているような感覚になる。2Dモードだからというわけではないだろう。3Dにすると余計違和感が強くなりそうだ。命懸けの旅の仲間に入るにしては簡単すぎる。
この古臭さは、ある程度は意図して作られたものなのだろう。しかしその割には、ストーリーの進行順はガッチガチに固定されている。各エリアは関所で区切られ、そのエリアのイベントをクリアしないと関所を越えられない。関所を越えるには王の許可が必要で、王の許可を得るには現地の問題を解決しなければならないからだ。公私混同だ。もし現代日本を舞台にしたRPGを作った場合、東京から出ようとしても都知事に「豊洲の地下に魔物が住み着いて地下水が汚染されている。魔物を退治してくれれば他県への通行許可証を与えよう」と言われるようなものである。

シルビアはオカマである。オカマで昔はきっと真面目な性格であり、何らかの事件があって態度を変えたのだろう。自分を隠すための偽装オカマという事である。回想シーンでもオカマだったら評価する。オカマである事に対しては誰も言及しない。性的少数派への配慮が関係しているような気がしてならない。オカマは出すけれども、オカマに対するリアクションは反発が怖いからやらないのではないか。オカマに対して「男のくせに女みたいな喋り方をする奴だ」「あいつ気持ち悪いから苦手なんだよな」という感想を抱かせると、差別と言われる危険がある。ブルー将軍に対するブルマやクリリンの反応は、もう描けないかも知れない。一方オカマの方は「あんた男のくせにだらしないわね!」「あんたみたいな女、結婚できるわけがないわ」といった事を言っても許されるような気がする。それはフェアなのか?
ストーリーを理解しないまま推測すると、シルビアは滅んだ王国の騎士隊長か何かで、王国の滅亡を防げなかったという過去があるのではなかろうか。邪神がどうのという話をあっさり信用したのではなく、元々知っていたわけだ。ところで魔物側は魔王と言い、人間側は邪神と呼んでいる事に意味はあるのだろうか。魔王の上に邪神がいるのか、単に呼び方の違いなのか。