零 ~眞紅の蝶~ 23日目

+1時間40分(26時間)
浮遊霊のいない四ノ刻はとっとと終わらせなければならないが、2周目同様、手に入れた鍵で屋敷から出られると勘違いする。厳密には「このまま屋敷を出られないよな」と不安になりながらも入口へ向かおうとした。繭と共に出られるわけがない。探しているのは蔵の鍵である。だが屋敷からの脱出を目指しながら、牢屋の入るための鍵を探しているという事が本能的に理解できない。だからいつまで経っても流れを記憶できない。ナイトメアモードが終われば、イージーモードでSランクのクリアを目指す。その時は紅い蝶の攻略画像を見る。進め方が違っていればどこかで行き詰るだろう。
五ノ刻で撮影しなければならない浮遊霊は、ほとんど存在さえ知らなかったものばかりで、撮影自体は難しくなかった。逢坂家で鍵を手に入れて黒澤家に戻るというミッションにおいて、何の関係もない黒澤家の納戸や逢坂家の二階や墓地に行くわけがない。他のゲームのように一つの大きな屋敷が舞台なら通りかかる事があるかも知れないが、このゲームでは各屋敷が独立しているから、用事がないところへはとことん行かない。

浮遊霊などどうでもよかった。それ以外の事で、このゲーム始まって以来の地獄を味わった。奥の間へ行くと、真澄が美也子の首を絞めるムービーが始まり、その後血塗れの紙を拾うと、待望の真澄の怨霊が出現。おまけに美也子まで出て来た。聞いてない。紅い蝶でも恐らく本編では一度しか真澄と戦っていないのだろう。さすがに忘れていても無理はない。生きて会えなかったはずの二人が、怨霊となって絶妙のコンビプレイで襲い掛かって来た。
そうは言っても所詮は本筋とは関係のない雑魚である。簡単に倒せると思っていた。全くそんな事はなかった。ナイトメアで硬くなっている上、一発攻撃を食らうと瀕死に追い込まれる。こちらの攻撃はほとんど効かない。フェイタルフレームを狙おうにも、部屋が狭すぎて難しい。フェイタルフレームは基本的に相手に一旦接近した後後退する必要がある。後ろに下がるスペースがないと失敗し、失敗するとこちらが瀕死の重傷を負う事になる。そして成功したところで、一方を攻撃している最中にもう一方に攻撃される事がある。どうにもならない。挟み撃ちになると攻撃も回避もままならなくなる。
二体同時にシャッターチャンスでチマチマ体力を削り同時に倒したかと思うと、二人同時にパワーアップした。最悪の展開だ。パワーアップすると更に攻撃する余裕がなくなった。ワープの頻度が増え、いきなり突進して来る。フェイタルフレームなど狙えるはずがない。
腹が立つのは、体力が最大でも一撃で殺される場合がある事だ。真澄の方だけだとは思うが、パワーアップ後は通常攻撃でも捕まれると殺される。この二人組は澪を躓かせる事がある。躓かされた状態で更に攻撃されても即死する。躓かされた時点で致命傷を負っている上に攻撃されるためだ。アイテムも使えない。リモコンを振ると立ち上がれる場合もあるが、100%ではないように感じる。短いスカートで躓かされると時に激しくパンチラする。怒りを前にするとパンチラなど無力だった。
4,50分は戦い続けた。鏡石一個ではまるきり足りない。初めて一体仕留めた時には勝利を確信したが、残る一体に敗れるという展開が何度もあった。部屋も悪い。狭い上に障害物が多く、更に怨霊は壁の向こうから突進してくる。勝てるわけがない。ノーマルやハードならここまで苦戦はしないだろう。何故よりによってナイトメアモードで戦う事になったのか。次の周がタイムアタックである以上、後回しにはできない。
このゲーム始まって以来の怒りに耐えながら、クソアベックと戦い続けた。辛うじて見出したコツは、序盤に庭まで逃げて二体を誘導し、零式と滅による攻撃で二体の体力をなるべく多く削っておく事くらいか。といって同時に倒すとパワーアップも同時だから、理想は一体をパワーアップさせた上で倒す事だが、同時に襲い掛かって来る敵の一方だけを倒すのは簡単ではない。うんざりだ。ミッションモードで同じようなシチュエーションの戦闘があったとしても、ここまで難しくはないだろう。最終ボスなど比較にならないくらい強い。かくれんぼの子供すらかすむ。勝利の特典として、怨霊のパワーアップを防ぐ強化レンズを手に入れる。効かない事もあるという但し書きで不安になる。そういう例外を作るのはやめろ。