今週もひどいドラゴンボールGT #55(2周目)

前半はほぼ回想シーンだった。制作陣がストでも起こしていたのか。後半も変わらなかった。GTなのにZの総集編である。

アニメの総集編というものが苦手だ。新規映像がないとか手抜きとかそういう事ではない。キャラクターが過去を振り返った後に回想シーンが始まるという流れに、どこか気持ち悪いものを感じるのである。よく説明できない。曖昧な言葉だが、生きた映像という感じがしない。映画の長い宣伝番組にも同じような印象を抱く。

ブルマが洗脳時代の写真をコンピュータで表示し、ベジータが普通のトーンで「すごい顔だな」と漏らし、ブルマも特に取り乱さず「これじゃなかった」と冷静に画像を切り替えるシーンは面白い。普通ああいう場面では夫婦両方か一方だけでも大袈裟なリアクションを取らせるものだ。だがそれではそんなに面白くなかったと思われる。

大猿から理性を取り戻すと超サイヤ人4になる。ベジータは元々理性を失わないのだから、超サイヤ人4になっても不思議ではなかった。ベビーが寄生していた時になれなかったのはベビーの細胞が邪魔をしていたからで、ベジータだけで大猿になった時に超サイヤ人4になれなかったのは、修行不足だったからだと説明されている。超サイヤ人4になる条件は「黄金の大猿から理性を」なのだから、修行不足という曖昧な理由を持ち出す必要はないだろう。当時は黄金の大猿になどなれない。

サイヤ人はある程度強くなるとシッポが生えなくなる。超サイヤ人になれるなら大猿になる必要もないから、当人も気にする事はない。サイヤ人は瀕死の重傷から復活するとパワーアップするが、瀕死の重症になるとシッポも抜ける事がある。黄金の大猿になるには、シッポを生やした状態で超サイヤ人になるか、抜けた後何らかの方法で再生しなければならないわけだ。まず気が付かないし、裏技みたいで面白い設定である。

実際にサイヤ人のシッポが生えなくなる理由は、作画と作劇が面倒だからだと思う。