零 ~眞紅の蝶~ 13日目

+1時間10分(13時間5分)
祭壇の扉を開けようとすると、ここから先はセーブポイントがないと表示される。更にセーブする事を勧められる。なんて親切なんだ。しかし終盤である事のネタバレである。推理小説は残りページ数によってもうすぐ事件が解決する事がバレるという宿命を背負っているが、ゲームにそれはない。なのにバラす。
最近の週刊漫画では完結まであと何話か親切に発表する。その方が雑誌が売れるとか話題になるとかいった狙いがあるのだろうが、無粋な話である。テレビ番組では執拗にダイジェストや予告を流し、本編でそのシーンになっても「もう見た」という感想しか持てない場合が多い。
儀式の間へ行くまでには忌人が何体も出現する。倒す必要がない事は記憶しているからひたすら逃げた。だがさすがに正面から突っ込んですり抜けられるほど甘くはないようで、何度か攻撃を受けた。昔はそんな危険は冒さずに逃げていた記憶がある。どうやって逃げていたのか。スクロール殺しか?
期待した鏡石はなかった。細かく探せばあったのかも知れないが、少なくとも普通に移動して見つかる程わかりやすい場所にはなかった。開発者に良心はなかったようだ。つまり攻撃を受けた瞬間にゲームオーバーになるという事だ。ダメージを受けて死ぬまでの間にアイテムを使うチャンスなどなかったはずだ。

最終地点で楔と戦闘。シャッターチャンスでしかダメージを与えられないと思っていたが、そうでもなかった。ただ自動回復能力があり、少々のダメージはすぐ完治するから、実質シャッターチャンス以外での攻撃に意味はない。90式でフェイタルフレームを狙うとたやすく倒せた。かと思ったらパワーアップして復活。このシステムはやめよう。多少行動パターンが変わったものの、やはりフェイタルフレームのコンボと零であっさり倒せた。何度かやり直す事になるのかと思っていたら、殊の外簡単に決着がついた。
エンディングは微妙に違っているように感じた。絞殺するまでの描写が長くなっていたように思う。繭が死んで儀式が成功した時に、無邪気に喜ぶ宮司が可愛かった。全然厳かじゃない。不謹慎。
テーマ曲が変わっていた。月蝕のNOISE然り、初回では印象に残るメロディーや詞がなく、脳を素通りした印象だ。ここはもうあえて変えずに蝶のままで良かったのではないかという気もする。なかなかあのインパクトは超えられない。
クリア時間は11時間くらいで、ランクはDかと思えばEだった。オリジナルをプレイしていてもこれか。

ハードモードが追加され、パーツやコスチュームが購入可能になった。ミッションモードは追加されず。ハードモードをクリアしてからか、それともミッションモードが廃止されたのか。あると大変だが、ないと物足りない。ないという事はないだろう。
パーツにもコスチュームにも買えないものがある。パーツは名前のみ判明している。効果はだいたい想像できる。コスチュームは名前どころか、どんなコスチュームかも公開されている。今までの「コスチュームC」といった中身のわからない名前と違って、名前からして既に内容がわかる上、ご丁寧に実際に身に着けた姿も見る事ができるようになっている。このネタバレにはがっかりだ。どんなコスチュームがあるのだろうという期待をしながらミッションモードやナイトメアモードを頑張ってプレイしてきたのに、これではモチベーションが上がりにくい。月蝕でもそうだったのだろうか。さすがにプレビューは見られなかっただろう。
今まで割となんとかギリギリ上品な感じのコスチュームにしていたと思うが、今回は露骨に水着があった。PS2版ではなかった水着がXbox版で追加されるという事はあったが、任天堂製にあるのは予想外だ。コーエーテクモとあらば、本来なら有料コンテンツにしたかったのだろうと想像する。

ハードモードでプレイする。ムービーは滅多に押さない1ボタンでスキップできる事が判明する。1周目でもできたのだろうか。2周目以降装備できる「感」では、地縛霊が感知できるようになるという。浮遊霊は増えないという事か。序盤は戦闘が少なく、ハードモードといっても何も変わらない。ナイトメアモードに向けて、今回はアイテムを極力使わないようにしたい。フィルムの消耗も抑えたいが、そうすると回復アイテムを使う事になるだろうし、バランスが難しい。場合によっては、ナイトメアモードをプレイする前にイージーモードなどでアイテムを集めてから、という事も必要になるだろう。
浮遊霊の撮影に相変わらず失敗する。失敗する度やり直すのは面倒臭いが、今撮っておかないと後で大変な事になるだろう。それでもやり直す気がしない。一瞬で消える霊の撮影に失敗したらリセットし、また少し前からやり直す。考えただけでも嫌になる。嫌になりながらも、零シリーズは全てそのやり込みをやってきた。零シリーズをプレイする気力はある。ただ霊リストには番号が振られていないし、解説文を読んだかどうかもわからなくなっている。不親切なのが引っ掛かる。
1周目になかったか、あるいは気が付かなかった要素を2周目で何度か発見する。装備機能の感によって増えたイベントもあるのかも知れない。迷い込んだ女や箱に隠れた女戦では無傷だった。後半に備えて14式フィルムさえ使っていない。ハードモードは尋常じゃなく敵が硬くなっていると思われる。序盤だからこそ7式でも何とかダメージを与えているが、少し進むとどんどん霊が硬くなるだろう。ナイトメアモードに至ってはもっと硬い。物質をすり抜けるくせに硬い。フニャフニャなのにカチンコチン。おーこわ。
クリア後に購入できる強化レンズ「月」は、フェイタルフレームをフェイタルタイムにするという楽しそうな内容のレンズだった。実際に使ってみると、3回という上限がなくなり、かなりの回数の連続攻撃ができるようだ。これでどれくらいダメージを与えられるのかは未知数だ。大したダメージを与えられないのなら、強力なフィルムを使う程の価値があるか微妙だと言える。むしろ弱いフィルムでそれなりのダメージを与えるのに適しているのかも知れない。