今週も間延びしているドラゴンボールZ 絶望への反抗!! 残された超戦士 悟飯とトランクス

フジテレビオンデマンドで配信されていたのを見た。冒頭数分で悟空が心臓病で死に、ベジータ達が人造人間にやられた。話の主軸は未来のトランクスと悟飯だったが、そこは原作でほとんど語りつくしているように思う。つまり原作で十分だったところにアニメのオリジナルを追加しても、それほど話の密度が濃くなるわけではない。全編オリジナルだったバーダックの特別編に比べると、原作を引き延ばしたような印象を受ける。容量が増えてもカロリーは変わっていない。
トランクスが関わらない歴史がどうなっていたのかをもっと見たかった。フリーザ親子を倒したのは悟空で、平和な中悟空が発病するという本来の歴史だ。悟空への復讐のために人造人間を開発したゲロがその目標を失った時、どのような反応をしたのか?ゲロはいつ何故死んだのか?人造人間を知らぬベジータは目標を失い腑抜けになっていたのか?
本編のベジータは人造人間の存在を知った上でブルマと結婚したが、知らなくても結婚した。だがその結婚では意味合いが異なるはずだ。前者のベジータは、悟空も人造人間も倒そうと必死に修業した。アニメでは修行で傷つくベジータに、ブルマが母性本能を動かされたという展開だったが、後者ではふてくされて腑抜けになったベジータにブルマがときめいたのかも知れない。と思ったが、この作品ではベジータ超サイヤ人になっていた。自分のイメージとは違う。人造人間という目標を与えられなければ、ベジータは腐ったまま超サイヤ人にはなっていなかったと考えている。なにせベジータは1年近い時間がありながら、女の家に寄生してバーベキューを楽しむほど堕落していた。フリーザが来た途端地球は終わりだと一瞬で諦めている。修行などしていなかったはずだ。1年修行していれば、少なくとも戦う前から諦めるほど弱くはなかっただろう。戦闘力18000だった頃から実戦だけで100万以上に強くなったベジータが、指令や戦闘から離れて、いくらでも修行できますよという状況になって修業しなかった理由とは?腑抜けていたからとしか言いようがない。ただベジータは子供の頃から激戦地に飛ばされ続けたはずで、長期休養があったとしても移動中に寝る時だけだったかも知れない。そういう人間がゆっくりバーベキューできるようになれば、堕落するのも仕方ない。いずれにせよ超サイヤ人になれたのは修行するきっかけがあったからのはずだ。フリーザもいない、悟空も死んだ地球では命に危険が及ぶとは考えられず、目標もないのに限界以上の特訓をしたとは思えない。