零 〜月蝕の仮面〜 14日目

+1時間50分

月の図を作るパズルを解くと、またしても祭囃子5人衆が襲いかかってきた。近付いてくるパターンと透かしパターンがあり、透かしパターンはシャッターチャンス前に逃げる。どちらのパターンか一瞬で見分けられれば、透かしパターンを全部無視して近付いてくる敵のみ迎撃すれば良いのだろうが、そんな簡単にはいかない。何しろ敵は3人だ。何かやってる内に攻撃される。時折地面から現れて足を掴んでくることもある。

やはり物量作戦で無理矢理勝つ。もうすぐラストであると判断してのことだ。いくらポイントが大量にあるといっても、万葉丸は1個1万点もする。無尽蔵に購入できるというわけではない。

洞窟の最深部で最終ボス戦かと思いきや、仮面を手に入れて静かになった。悪霊を鎮める準備が整っていないからか。戻る途中に最終ボスが現れるも、攻撃しても通じない。まだ戦うべき時ではないらしい。使った90式フィルムを返してくれ。

浮游霊に導かれ、まだ入った事のない場所に入る。父親が面を打っていた場所のようで、話の流れを考えると戦いは避けられない。家族と戦わないのは拘りなのかという推測は大外れだった。実の親子による夢のバトルの幕が開いた。当主系に当たる人物が2人もいるのか。当主=飛び道具なのか知らんが、この霊も飛び道具を撃ってくる。しかも仮面だ。それを被って欲しいのか。最終ボスも周囲に仮面を漂わせている。確かに仮面は不気味だが、浮いているとシュールさが増して面白くなってしまう。

放った仮面は遅い代わりにいつまでも空中を漂いながら主人公に近付いてくる。その隙に父親は別の場所にワープして飛びかかってくる。こんなアクロバティックな家族は嫌だ。最初は全く戦い方がわからず、一方的にダメージを受け続ける。少しずつ体力を削った方が良いと判断し、仮面を飛ばす前に攻撃した。そしてワープしてくる時は極力フェイタルフレームを狙う。アイテムを大量消費して何とか勝つ。一体いつになったらラストバトルなのか。怨霊だけでなく、浮游霊もまだ空白が多い。もう終わりだったというのは早とちりだったのかも知れない。父親を倒すと予想外に章が終わった。しかし交替するキャラクターはもういない。次の章も流歌だった。月蝕が起こったということで章を変えたのか。

最終章が始まっていきなり最終ボスとは考えにくいが、今までのシリーズがどうだったか覚えていない。さすがにもう探索も雑魚もお腹いっぱいだ。

更に深い洞窟へ進む。今更新しい雑魚の怨霊が現れた。もう、マジでそろそろ勘弁して欲しい。灯台の中に入ると親父が出現。さっき戦ったばかりだ。少しは考えろ。上を見ると無限に続くかのような階段が見える。ぞっとする。

上っていくと信じがたい事が起きた。親父が出てきたのである。嘘だろう。冗談だと言ってくれ。もはやしつこい御仁ではなくオジンだ。舞台が1980年代だから死語ではない。むしろナウい。さすがにそう何度も親父と戦う趣味はない。スルーして上を目指すが、いくら移動しても全く風景が変わらない。空間系の能力者か?疑似無限ループの可能性を信じてひたすら上ったが、結局親父が空間をねじ曲げている可能性が高いと判断した。運動には良さそうだ。イヤイヤ、本当にイヤイヤ戦った。フィルムもアイテムもどんどん減っていく。

3体目が出てきたらためらわず零式フィルムを使うと決めて上に進む。いくらなんでも、全く同じ霊を3回連続で出すようなセンスのない真似はしないだろう。そのまさかだった。娘にかまってもらえるのが嬉しいのか、親父3回目の登場となった。イライラもピークだ。決めた通り零式フィルムを使用する。2枚しかない内の1枚を外す。90式も全て使い切る。60式も全て使い切る。20個くらいあった回復アイテムもほぼ使い切る。フィルムはともかく、回復アイテムは逃げている途中に使ったものが大半だ。

刺青も終盤霊の大軍と戦ったが、全員別の霊だ。5人祭囃子衆と同じようなものだ。似ていても一応違う。今回は「全く同じ霊」と3回連続戦わされた。どう考えたって単調だ。しつこ過ぎる。

イライラのピークに達したところで、灯台のてっぺんに到着する。万葉丸2つ程度と鏡石1個、さらに14式のフィルムしかない状態で最終ボス戦になった。ここで勝てて良かったのか悪かったのか。ようやく全てが終わった。霊リストも、今倒した霊が怨霊の末尾だ。隠しボスもいないことがわかるのが興醒めではあるが、もう戦いは間違いなく終わった。

それでも安心できない。エンディングが始まるまでは油断できない。最上階の祭壇を調べると、何やらゴチャゴチャとメッセージが表示された。月の音がどうたらこうたら。ここに来て謎解きか?いや、もっとおぞましい何かが始まるのではないか?その不安は最悪の形で的中する。画面に表示される例の鍵盤。ここに来て、またピアノシューティングだ。誰が面白いと思ってんだこれを。

「1回失敗したらゲームオーバーなんじゃないか」という不安がよぎった。1度失敗すると「早くしないと」というメッセージが表示され、その不安は間違っていなかった。1回ではないにせよ、回数制限がある。救い難い。冷静に想像できなかっただろうか。親父と3回も戦わされ、最終ボスとも戦った挙げ句、怨霊との戦闘と何の関係もないミニゲームに回数制限を付けられる気持ち。

奇跡など起きるはずもない。3回失敗すると有無を言わさず怨霊が現れ、主人公の命をもぎ取っていった。もともと体力が残っていなかったから、即死なのか体力が減るだけなのかは断定できない。どうせ即死だろう。3回目以降、1回失敗する度怨霊が現れて体力を少し減らしていくとは思えない。コントになってしまう。

なんてクソセンスだ。最終ボスの強さが抑えられているのがわずかな救いではあるが、何よりもピアノシューティングなんか一度も面白いと思ったことはない。それに3回失敗すれば即死で、また親父3連星からやり直しか?冗談じゃない。もしスタッフにも最低限の心があるのなら、親父3連戦後にセーブポイントまで戻れるようにしてあるだろう。それもあまり期待できないし、仮にそれができたとしても、灯台セーブポイントの往復はリアルに数分かかる。たった3回ミスする度、その往復をしなければならないわけだ。地獄に変わりはない。セーブできなければもっと地獄だ。

一度きりのプレイなら、今回いくら苦戦しようと構わないが、零は各難易度で何度もプレイしてきた。カメラを最大限鍛えてからイージーで素早くクリアするのも楽しみの一つだ。だがこの障害がある限り、気軽なプレイができなくなる。難易度が変わったところで回数制限もピアノシューティングの難易度も変わらないのだから、どうしても終盤グダグダになってしまう。むしろ変わらない方がいい。ハードでは1度失敗でゲームオーバーなんてことになったら、リモコンを窓から捨てかねない。

このゲームの評価が一気に下がった。駄作か凡作かの分かれ目は(1)3連戦後にセーブ可能か (2)ピアノシューティングの3回目のミスが即死ではないか の2つだ。万一両方望み通りなら凡作という称号を与える。月蝕だけに月並み。うまーい。

不安なのは眞紅の方だ。眞紅にまで余計なシューティングを仕込んでいたら絶望しかない。WiiU版の零にも希望が持てなくなる。これではPS系で出ていた方が良かったとしか言えねえ。ゲームとは疑似体験の遊びであり、基本的には本物の体験より簡単だ。普通の人間にクッパは倒せないし、プロの投手からホームランを打つこともできないが、ゲームでならそれが可能だ。ところがこのピアノシューティングは明らかに本物のピアノより難しい。一体何を体験させられているのだろう。