今週も不安なドラゴンボール超 #15

サタンの言っていることは人物を置き換えただけの事実ではあるが、内容そのものは荒唐無稽だ。破壊神がどーとか悪のオーラがこーたら。それを信じる大衆はどうなのか。地球を何度も救った神同然の男だから、何を言っても信じられるのか。ブウの事件さえ集団催眠だったんじゃないかと疑うくらいの地球人が、随分ピュアになったものだ。
破壊神を退けたという噂を聞きつけて、宇宙人がわざわざ地球に来たという。そんな噂、誰がどこで流したの?レベルEのように、地球には多くの異星人が来ていて、それを知らないのは地球人だけなのだ方式?惑星の神はあの世とこの世を行き来できるわけだから、界王や閻魔経由で各惑星に情報が届く可能性もないわけではないが、そんな情報伝達のルートなどは一切考えず、話の都合上出してきたように思えてならない。
なんつうか、話の展開に深みと尤もらしさがない。噂を聞いて、感謝を述べるためにわざわざ地球に来るかあ?破壊神を退ける程の力を持った者は危険かも知れない、という発想もなかったのか。アラレちゃんなら気にならないが、ドラゴンボールだと首を傾げたくなる。ネコマジンでも気にならない。純粋なギャグマンガほどには、何でもアリだと思っていないからだ。いい加減その認識を改める必要がありそうだ。

ピッコロはチチの荷物運びをしていた。「タダ飯食ってるんだからたまには手伝え」とのことだ。ピッコロが下界で暮らしている上飯まで食ってるのは、鳥山発言だけでなくアニメでも確定した。公式サイトの「神殿で暮らしている」という記述の方が間違いだということだろう。
ピッコロは原作の時点でキャラクターが崩壊し、神の宮殿が破壊されていくことを嘆いたり、ゴテンクスのバレーに付き合わされたりしていた。いずれにしても天界の住人という印象が強くなっていたわけだが、超になってそのイメージすら崩れ、一体どういうキャラクターなのかわからなくなった。ターバンを巻いててタダ飯を食べに来る、顔色の悪い近所のおじさんか。