4コマをアレに出した

少年ジャンプで4コマメインの読者コーナーが始まった。一時期糞4コマを描いてきた身としては、いてもたってもいられない企画だったが、さすがに採用など不可能だと思いスルーしていた。ところがある号に、自分が考えていたものとほぼ全く同じネタが採用されていた。画力が全く違うとはいえ、発想は同レベルだ。こりゃ案外いけんじゃねと安易に考えて、応募してみることにした。
糞4コマならいくらでも量産できるが、完成させるとなると如何に糞でも時間がかかる。下書きだけが増えていく中、自分とネタの切り口の似通った作品が次々採用され、元々低い採用率がさらに低くなったように感じられた。被らなければ採用されるとでも思っているのかと、自分でもおかしくなるが、被らないに越したことはない。
9月にはじめて応募する。それ以後ジャンプを読むときは常にソワソワするようになった。応募した時点で出来上がっているジャンプに掲載されているわけはないのだが、こういったものへの応募は始めてだから、気が気ではなかった。毎号のキングの決定が4号後だと言うことを考えると、掲載されるのも4号先が限度だろう。応募した日から計算すると、46号に掲載されていなければ不採用はほぼ確定する。
この読者コーナーは相当応募数が少なそうだ。採用されるのは宝くじで300円当てるより高い確率だろう。テーマもなく4コマを描けといわれても、描いたことがない人にはなかなか難しいのではないだろうか。だから糞4コマ量産の経験はアドバンテージになるかも知れない。
ラストチャンスであろう46号のページをドキドキしながらめくっていくと、見覚えのある糞ネタが見えたので一旦本を閉じ、また開いて股閉じた。
今まで4コマを描いてきて、絶えず成立しているかどうか不安だった。面白さ以前の問題だ。それが今回、一応成立しているというお墨付きを、ジャンプの中の人に与えてもらったわけだ。それが何よりありがたい。つまんなさはどうでもいい。話が落ちているならそれでいい。10本くらい送って一本くらい引っ掛かれば奇跡だと思っていたから、一本目が引っ掛かるとは思わなかった。読者コーナーとはいえ、自分の絵が200万枚くらい印刷されてるってすごくね?いい年こいて少年誌にハガキ出したなんて誰にも言えないし、言う相手もいないからここに書くしかない。まさか初投稿で採用される確率100%じゃないよな。ジャンプには、プレゼント100名に対して応募数15件という伝説の参加企画が存在した。4コマはそうじゃないと思いたい。