風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫 9日目

+2時間20分

過去編

ボスを警戒してセーブしてから神社に行ってみたが、イベントだけだった。じゃあ自由行動させないでくれ。不思議のダンジョンですねんこれ。どうせアイテム手に入れたって初期化するだけだしよ。何の意味があるんだこの過去編に。

壷中夢幻(つぼなかゆめまぼろし

常時無敵という理不尽な強さを誇っていたセンセーと弁蔵が、あっさり壷の中に封印された。ストーリー上の都合で、敵味方の強さがコロコロ変わるのはかなりダメな脚本だ。普通に考えりゃ、四天王に追い詰められていた弁蔵と、大ワシに負けて死にそうになっていたセンセーが強いわけなどない。もし強くなっているのなら、何かの力を借りてパワーアップしたと考えるのが普通だ。ところが別の敵にはあっさり敗れているわけだ。壷に封印されて直接戦ったわけではないから、まだ「何故無敵だったのか」という点について説明される可能性は残っている。ノミのクソほどには。

「半端にダメージを与えられると、センセーや弁蔵を倒せないことがわからないから不親切だ」というのは下手な言い訳だ。戦闘中にセリフを表示させることはできるのだから、いくらでも説明は可能である。「シレン、あなたまさか本当にセンセーと戦う気じゃないでしょうね?今はここからの脱出方法を探るべきでござるぞ。」などと言えば済む話だ。だがシレン達がセンセーと直接の対峙を避けたのは遠慮からではない。ストーリー上もセンセー達が無敵だったからだ。「今のお前にオレ達を傷つけられるかな」と挑発的だったのは、センセー達にダメージを受けないという自覚・自信があったからに他ならない。その理由が「圧倒的な実力差」なのだとしたら、これまでの描写と矛盾が生じている。

3階でボス戦になった。「妙な技を使うかも知れない」と言ったものの、ツボキングはアイテムや敵を召喚するだけ。面倒臭いからひたすら攻撃していると倒すことはできたが、一階に戻された。また謎解きである。謎といってもヒントはない。問題文すらない。「問題です。さあ、答えを!」と言われているようなものだ。「アマゾ」すらないのだから、クイズ王でもお手上げだろう。それで解けないと、なぜか出題者は勝ち誇った顔をする。知性をトイレに流してきたんじゃないか。

前回に続いてまたクソボスだ。ただの初見殺しやんけ。何のヒントもなくいきなり戦わされ、さあ解いてみろ、である。回復アイテムをしこたま使わされ、やはり雑魚が無限に沸く。センスのないゲームクリエイターにありがちなこととして、「プレイヤーにやたら制限をかける」「無限に沸く雑魚」「即死トラップが多い」といった事が挙げられる。シレンのようなゲームで即死はないと思うが、このゲームを作ったゴミクズならあり得るかも知れない。

ボス戦ではどうやらギタン投げも効かないようだ。相変わらず雑魚には何のアイテムも効かない。ボス耐性という概念は色々なゲームに取り入れられているが、無限に沸く雑魚にすらそのボス耐性を付けるのは珍しい。不死身のスケルトンを連れ、回避不可能なボムを使ってきたデスアダーくらいしか記憶にない。どこまで性根が腐っているのだろう。本来無限に雑魚が沸いてきた場合、札や杖などを使って処理するのが、ごくごく真っ当なプレイヤーの方策である。それを封じられては、戦うか逃げるか回復しかない。何のためのアイテムだ?

シレン3が低価格なのは、なかなか従来のダンジョンに潜らせてくれない、ストーリー主体のRPGになったからだと思っていた。浅はかな考えだった。凡庸なRPGという程度なら、何もここまで価格が下落するはずがない。ただのRPGで収まっていれば良いところを、積極的にクソゲーへと昇華させたために、ほぼワンコインで買えるようになってしまったのだろう。野心など持たなければこんなことにはならなかった。伝統芸能のようにただただ前作を踏襲し、色々な要素を少し改善・変更する程度で良かった。それをやりすぎるとワンパターンなゲームになってしまうが、シレンはそれでいいんじゃないか。

想像を超える汚物

ツボキング2戦目。「ひたすら待機していれば、センセーや弁天が出てくるのかも知れない」と思って復活の草やあらゆる回復アイテムを使いながら堪え忍んでいたが、一向に出てくる気配などない。何をしても通じもしないし、何の手応えも得られない。敵は次から次へと現れ、行動を制限することもできない。腹が立ってツボキングに攻撃を浴びせ倒した。一階に戻った後で攻略サイトを見ようかとしたところ、ツ ボ か ら 脱 出 で き た 。

問題文もヒントもなければ、答えもなかった。全くもって意味不明だ。知らない内に条件をクリアしていたのかと思い確認のために検索すると、さらに驚愕の事実が判明した。「クリアする方法は不明」なのである。これは謎解きではない。ただの謎だ。想像の上を行くゴミだった。いくらわかりづらい謎であろうと、解き方は用意していると思っていた。それがホモサピエンスとして当然の行為だからだ。謎だけ提示して解き方を用意しない。類人猿が作ったのだと思おう。2chに一時コピペされた「天才チンパンジーアイちゃんが言語訓練のために立てたもの」と同じノリだ。猿が作ったにしてはすごい。サイレントヒルズ最新作の体験版も、特定の解き方というものを作っていないという。「こうすれば解けるはず」というプレイヤーの経験則が通用せず、より大きな恐怖を味わうという理屈はわかる。ホラーだからだ。RPGでやるなよ。

今後全てのボスの倒し方を攻略サイトで見る事にした。付き合っていられない。クソボス戦が少ししかないならともかく、連続でクソボス戦だった以上、今後はそれがスタンダードだと思うのが当然だ。尤も今回のボスの情報を見ても「はっきりとしたクリア条件は不明」なのだが。真のクソってものを味わった。そっちがそのつもりなら、こっちだって最初からクソゲーと思ってプレイする。センセー戦だけではまだ魔が差しただけだと思えたが、2回連続でクソだから、もう全部クソだ。

火の森

ダンジョンの探索は、不満点が多いとはいえまだ従来のシレンに近い。アスカはいらないし、命中率が低すぎるし、テンポも良くはないし、普通の敵まで痛恨をかましてくるのは鬱陶しいことこの上なく、風が吹くのが早いために盗人系の敵が凶悪すぎるという事もあるが、まだ最低限の面白さは保っている。

テンポに関しては、「2」も必ずしも良くはなかった。マス目の表示、勝手な方向転換をオフにできるという部分は改善されている。ただこれは「3」までの作品で既に改善されているかも知れず、「3」の功績かどうかはわからない。移動や攻撃が遅く、きびきびと動けないのはストレスになる。リアルな頭身で動きが早いと奇妙に見えるのかも知れないが、この遅さで罠のチェックをする気にはなれない。