I.Q REMIX+ 1日目

+2時間20分

色々と残念だ

PS2版とは思えないグラフィックである。PSの頃と大して変わっていない。もう少し鮮明なグラフィックを想像していたので、モヤモヤした画像でがっかりした。

キャラクターも若い東洋人の男であまり嬉しくない。1作目の2,30代の白人の方が雰囲気があった。3作目ともなればキャラクター選択くらいできるかと思えば、キャラクターは一人しかいない。

唯一の攻略サイトを見たところ、キャラクターに関する記述が全くない。まさか隠しキャラもなく、最後まで男だけなのか?1作目でさえ男、女、犬と3種類いたというのに、3作目に至って1人とは劣化にも程がある。低価格で発売されたのならまだしも、定価6000円と立派なお値段である。それでカバンをぶらさげた情けない恰好の男しか操れないというのはおかしい。

内容

IQはアクション要素が強く、決してパズルゲームとして長年定着するようなゲームではない。定着するゲームであれば基本ルールは変えるべきではないかも知れないが、このゲームはもっと大胆に色々な要素を追加しても良かったのではないかと思う。

しかしこのゲームでは大して追加要素はなかった。見える範囲が狭くなった状態で、迷路のように配置された黒いキューブをすり抜けるステージ、全列同時に動くキューブに潰されないようにするステージの2つだけである。しかもどちらもいまいちパッとしない。

1作目と比べて改善されているのは、同時消しの処理が早くなっていることだ。1作目では消す度キューブの動きが数秒止まって煩わしかったが、今回は2回以上の連鎖も瞬時に終わり、キューブが動き出すまでの時間が短い。

ただせっかくのテンポの良さも、問題のキューブが天井から降ってくる演出で台無しになっている。順調なら1時間以上かかるゲームだけに、長い演出を待っている時間が勿体なくなる。

ステージ構成

1作目は1レベルに付き4ステージあり、1ステージごとに問題のキューブが何回かに分けて転がってくるという構成だった。レベルは0から9(ファイナル)まであり、ファイナルステージをクリアすればゲームは終了する。レベルが上がるとステージの列と行が徐々に増えていく。

このゲームでは、1つのチェックポイントにつき5列〜9列までのステージをクリアしなければならず、1列につき3,4問の通常問題と、先述した新しい2種類のステージをクリアしなければならない。

1つのチェックポイントをクリアする度、キューブの速度が少しずつ早くなっていく。しかし列の数は一旦9から5まで激減するので、難易度は下がる。キューブの配置そのものはチェックポイントが増えてもさほど難しくなっていない。

とにかく少しずつしか難しくならないので、いつまで経ってもゲームオーバーにならず、かといって終わりも見えず、かなり単調に感じた。チェックポイントをクリアすると一旦難易度が下がるのももどかしい。

何もなしか

結局2時間前後かけて、チェックポイント6まで辿り着いたところでゲームオーバーになった。IQは1500以上。スタッフロールが流れたものの、キャラクターや他の隠し要素が追加された様子はない。攻略サイトに何の記述もないのだから、何をしたところで何も起こらないのだろう。

次はチェックポイント6から再開できるようだ。チェックポイントの上限はいくらなのだろう。06と表示されているから2ケタはあるのかも知れないが、既にかなりの速度である。この調子で上がっていくと、10にもなったら理不尽な速度になるのではないだろうか。ともかく、続きからできるのであれば、次は2時間もかかることはない。退屈なのが最初だけなら、さほど問題はないかも知れない。

BGM

IQは耳に残るオーケストラのBGMだったが、今回は「音と映像」をウリにしている割にはあまり耳に残らない。聞いててそれほど気持ちよくなるものでもない。

PS2のゲームは全体的にあまりBGMが好きになれない。ファミコンからPSまでのような、メリハリの利いたわかりやすい曲の方が好みだ。ファミコンやPSから続くシリーズがPS2で出ると、BGMの魅力が失われている例が多い。アークザラッド然り、ロックマンX然り。

親切心の逆効果

ロックマンX7と同じく、選択肢は「NO」がデフォルトだった。連打しても何も決定されないので鬱陶しい。誤ってYESを押してしまうプレイヤーに対する配慮なのだろうが、完全に親切心の逆効果である。通常はYESがデフォルトなのだ。PCでもゲームでも。連打プレイヤーもそのくらい注意している。しかしNOが上でデフォルトになってしまうと、そのバランスが崩される。NOを選択するつもりがYESを選択したり、YESを選択するつもりでNOを選択してしまう。非常にうっとうしい。余計なことは考えず、YESを上且つデフォルトにするべきだった。

元々あまり期待していなかったとはいえ、想像以上のがっかり感だった。ただ、キャラクターやBGM、テンポというのは重要な要素ではあるものの、ゲームそのものの面白さとは直接関係はない。

1作目にはなかった9列のステージは新鮮だったし、100問の問題集もやりごたえがありそうだ。何の追加要素もなさそうなところが本当に残念だが、もう少しは遊びたい。